
概要
2019/09/24、ついにCentOS8がリリースされましたね。CentOS7からの変更点や新機能の追加、要求スペックなども変わったみたいですが、大きく変更された点は一体どこなのか、自分たちが良く使う機能については?
という感じでざっくり変わった点を少し紹介したいと思います。
大きな変更点
ミドルウェアの標準バージョンの最新化yumコマンドからdnfコマンドへの移行
iptablesの廃止
ntpの廃止
デフォルトユーザーの「nobody」を「nfsnobody」に統合
数字のみで構成されたユーザー名の禁止 などなど、かなり変わっています。
もっと詳しく知りたい方はRHEL8のリリースノートをみたり、実際にインストールして触ってみる事が良いと思います。
では、上記で例をあげた変更点を何個か取り上げていきたいと思います。
ミドルウェアの標準バージョン最新化
CentOS7と8では、kernel、PHPなどの標準バージョンが変わっています。もちろんCentOS8が最新化されているわけですが、何が変わったか、見ていきましょう。
ミドルウェア | CentOS7 | CentOS8 |
Kernel | 3.10 | 4.18 |
PHP | 5.4 | 7.2 |
Python | 2.7 | 3.6(2.7) |
Perl | 5.16 | 5.26 |
Ruby | 2.0 | 2.5 |
MariaDB | 5.5 | 10.3 |
MySQL | 5.5 | 8.0 |
Pythonに関しては3.6(2.7)と書いているのですが、選択できるようになってい入るのですが、来年の1月にサポートが終了してしまう為、3.6で統一されていくでしょう。
yumコマンドの廃止、dnfコマンドへの移行
CentOS7ではyum install ~等、yumコマンドを使用してきましたが、これが廃止(正確にはdnfコマンドにリダイレクトされる)になりました。今まで通りyumコマンドを打つと、dnfコマンドにリダイレクトされ、dnfコマンドを打っていることと何ら変わりがないので、これからはyumコマンドではなくdnfコマンドを使用していきましょう。
ちなみに、yumはPython2ベースですが、dnfはPython3ベースみたいです。
iptablesの廃止、nftablesの登場
CentOS7のファイアウォールはfirewalldかiptablesを使用していた方が多いと思いますが、iptablesが標準では廃止になります。 代わりにnftablesというものが使えるようになりました。firewalldを使っていた方は特に何も問題ないですが、iptablesを使用していた方々は注意してください。
iptables-servicesをインストールすれば、iptablesを使用することはできますが、この際、firewalldかnftablesに移行してみてはいかがでしょうか?
ntpの廃止
CentOS7の時刻同期でお世話になったntpですが、廃止となり、CentOS8ではchrony一本になります。サーバーの時刻同期をしたいときにntpがない!と焦らないようにしましょう。デフォルトユーザー「nobody」の廃止、「nfsnobody」への統合
デフォルトで作成されるユーザー、nobodyが廃止になり、nfsnobodyというユーザーに統合されます。あんまりこれといった変化はないですが、前までは二つとも存在していたため、勘違いが起こりやすかったみたいです。数字のみで構成されたユーザー名の禁止
ユーザー作成の際に、数字のみのユーザーを作成することができなくなったみたいです。そもそもCentOS7以前でそんなことができたのかとびっくりでしたが、禁止されたみたいです。
そもそも数字のみのユーザー名を作ること自体がそんなにないと思うので、これもそんなに影響はないと思われます。
総評
CentOS8になり、なかなか変わったことが有りますね。今ここで乗せた情報以外にもたくさんのことが変わっていました。百聞は一見に如かず、と言いますし、実際にインストールして触ってみる、設定を見てみることが重要だと思います。
iptablesが廃止になってnftablesに変わったのは少し厄介そうな気もするので、もう少し触ってみつつCentOS8に移行していこうかなと思います。